アレルギーというと、何を最初に思い浮かべるでしょうか?
花粉やハウスダウト、稲、ブタクサなどのアレルギー
ピアスやネックレス、ベルトのバックルで皮膚が荒れる金属アレルギー
エビ、カニなどの甲殻類アレルギー
または、蕎麦やナッツなどのアナフィラキシー
自然に存在するもので本来なら何ともなくて当たり前なのに、免疫抗体が過剰に反応してしまう。
なぜ、こんな事が起きてしまうのか?
ひとつは腸内環境に起因するものかも知れません。
腸内環境とは、イコール腸内細菌の状態です。
ぼくたち人間の体には、腸内だけでなく腸以外の内臓や口腔内、または皮膚全体にあらゆる細菌やウイルス、真菌類といった、いわゆる「菌」が生息しています。
それらの「菌」は「マイクロバイオータ」と言って、人間の生命維持に重要な役割りを担っています。
皮膚、体表面では雑菌の侵入を防いだり雑菌の繁殖に対する保護バリア機能を担っていたりします。
腸内では食べ物の消化や栄養吸収、または必要な栄養の産生、そして免疫の手助けや免疫の構築も行います。
つまりは、この「マイクロバイオータ」が居なければ
外敵の侵入も、雑菌繁殖も許してしまうし、食べ物の消化、栄養吸収、栄養産生、免疫、全てにおいて立ち行かない状態になってしまう。
人間は細菌、マイクロバイオータによって生かされていると言っても過言ではないという事です。
別記事でも書いているように、「脳腸相関」といって、脳の働きと腸内環境はイコールになっているとも書きました。
簡単に言うなら、悪玉過剰優勢になってしまったような“荒れた腸内”なら、頭の中もおかしくなっている状態です。
・食欲が止められない
・甘い物が欲しくて仕方ない
・食べられなければイライラする、怒る、癇癪を起こす
・情緒不安定、不安症、妄想、幻聴、幻覚、虚言
・不眠症、過敏症(音や光や匂いなどに対して)
マイクロバイオータの状態で性格まで変化する、というような状態です。
このマイクロバイオータがきちんとした状態で(善玉菌優勢・多様性豊か)であれば、脳内も正しく作動する
脳が正しく作動すれば、心身は最適な状態を保ちます。
もちろん、アレルギー反応に対する免疫も。
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食物アレルギーに関して、大きな要因のひとつとして挙げられるのが
「噛まない」
という問題です。
単純に、噛まなければ消化しにくい、できない…。
という事です。
『ちゃんと消化できているか否か』
これが、アレルギーの発症に関わります。
免疫抗体に対して、ちゃんと消化できていない物は、アレルギー物質として認識されやすい。
美味しそうな食べ物を見た!
食べ物が口に入った!
まずこれで「唾液」が分泌されますね。
そして、よく噛むことで、唾液と食べ物が絡み合います。
この時点でトリアージと言われる作用が働きます。
『コイツは何モノなのか?どんな食物?消化にはどれくらいのエネルギーが必要?』
など、その食品の取り扱い説明書ができると言うとイメージしやすいかと思います。
トリアージされた食品は、すんなり受け入れられますが
トリアージが不十分であれば
「何だコイツは!」
「どんな食物なんだ!
「取り扱い説明書がないぞ!」
「どうしたらいいんだ!?」
「危ないヤツなんじゃないのか!?」
と、消化器系が防衛反応を強化します。
これがアレルギーの要因のひとつですね。
そこへ持って
消化を助けるマイクロバイオータが居ない…!!
となると、事態は悪化する。
アレルギー物質ではない物であっても、油断せずに、しっかり噛む事、しっかり噛んでゆっくり味わって食べる習慣が、アレルギー改善の第一歩と言えますね。